「観光ビジネス」を立ち上げる理由|観光は日本にとって希望の産業

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Photo: Emeric Laperriere / Pexels

観光ビジネスを本日、創刊しました。なぜいま、観光をビジネスの視点で伝えるメディアを立ち上げるのか。その理由と、私たちが目指すビジョンをお伝えします。

観光は、いま世界でも高い成長率を誇る産業です。世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)の調査によると、観光産業は世界GDPの約1割にあたる11.6兆ドル(前年比+4.1%)を生み出し、その従事者は3億6,600万人。世界の9人に1人が、この産業で働いています。

成長の背景にあるのは、世界全体の所得水準の上昇、中間層の拡大、航空ネットワークの発達です。これからもアジアを中心に、旅を楽しむ人々は着実に増えていくでしょう。

さらにIT、そしてAIの進化が、旅のハードルを大きく下げました。宿泊も言葉の壁も移動も、いまやスマホひとつで越えられ、近い将来にはAIエージェントが旅の多くを手配するようになるでしょう。それでも人は、新しい文化との出会いやリアルな体験を求めて旅に出ます。それは、時代が変わっても失われにくい根源的な欲求です。旅がより便利で安全になるほど、人は外へ出たくなるはずです。デジタル化とAIが旅の不安や手間を減らすほど、文化、自然、食、交流といったリアルな体験の価値は、むしろ高まっていくでしょう。

観光は、日本にとって希望の産業です。人口減が進む日本が豊かさを維持するには、生産性を高め、地域に新たな需要を生み、資源や食料の輸入を支える外貨を稼ぐ必要があります。その力を失えば、社会保障、地方経済、国力の維持はいっそう難しくなります。観光は、人を招き、外貨を生む。インバウンド消費は2025年に9.5兆円に達し、よく言われるように自動車に次ぐ第2位の外貨獲得源となりました。

しかも、伸びしろはまだ大きく残されています。気候、自然、文化と歴史、食、治安、交通インフラ、サービス品質。日本は観光大国の条件を備え、世界の旅行客からの人気も極めて高い水準にあります。2003年、日本は「観光立国」を掲げました。高い目標を一度定めれば、「坂の上の雲」を目指して一気に駆け上がる。日本には、そういう力があります。観光でも、その力を発揮できるはずです。観光はいずれ日本の主力産業となり、日本が世界の観光をリードしていけると信じています。

その未来を実現するには、人材と情報がもっと必要です。これほど可能性のある産業に、業界外からも、もっと多くのリーダー人材を迎え入れなければなりません。そして、地域も立場も異なる産官学民が手を結び、分散する知見をつなぎ、発信していく役割も欠かせません。だからこそ、私たちは「観光ビジネス」を立ち上げました。

観光を産業として成長させていくためには、ビジネスの視点が欠かせません。私たちは観光をビジネスという視点で捉えて取材し、情報を発信していきます。そして産官学民のネットワークを深め、業界外からもリーダー人材を呼び込んでいきます。

地域で暮らす人も、観光業界で働く人も、旅する人も。みなが豊かになる未来を実現できるよう、私たちは観光業界の発展に貢献してまいります。

「観光ビジネス」編集長 丸山 広大

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