訪日客9月は5.0%減 中国44.5%減も、7市場が過去最高

瓦屋根の商店が並ぶ坂道に集まる観光客。奥に山並みが見える
Photo: Matt Cramblett / Unsplash
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訪日9月310万人、中国以外の増加は減少の半分強にとどまり5.0%減

日本政府観光局(JNTO)は2026年10月21日、9月の訪日外客数(推計値)を公表した。訪日外客数は3,103,700人で、前年同月の3,267,228人を5.0%下回った。

一方で、韓国、台湾、シンガポール、インド、メキシコ、ロシア、中東地域の7市場が9月として過去最高を記録した。1〜9月の累計は30,730,200人で、前年同期比2.9%減。昨年に続き3,000万人を超えている。

9月の出国日本人数は1,481,900人(推計)で、6.3%増だった。1〜9月の累計は11,206,400人で、3.2%増えている。

中国の減少34.5万人に対し、中国以外の増加は18.1万人

9月の中国は430,800人で、前年同月比44.5%減だった。JNTOは、昨年11月以降、中国政府が日本への渡航を避けるよう複数回注意喚起したとしている。中秋節や国慶節の連休の影響はあったものの、航空便の減便などもあり、前年同月を下回ったという説明だ。

前年同月の775,657人から約34.5万人減った。一方、中国を除く訪日外客数は2,672,900人で、前年同月より約18.1万人(7.3%)多かった(JNTOの公表値から算出)。

中国以外の増加は、中国の減少の半分強(約53%)を埋めるにとどまった。 総数の減少幅である約16.4万人は、この差にあたる。

中国の減少幅は8月の約60.1万人から9月の約34.5万人に縮んだ。中国以外の増加幅も約27.1万人から約18.1万人へ縮小した。ただし、中国の減少を埋めた割合は約45%から約53%に上がった(8月分・9月分の公表値から算出した人数ベースの割合)。

1〜9月の累計では、中国が約415.2万人減った一方、中国以外は約323.1万人(13.4%)増えた。差し引きで、総数は約92.1万人のマイナスとなった。

訪日外客数に占める中国の割合は、前年9月の23.7%から13.9%に下がった。9月の韓国は842,300人(25.6%増)で、中国を41万人以上上回った。

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あわせて読む 中国が3位に後退した2026年の国別ランキングは、こちらで詳しく解説している。

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7市場が9月の過去最高、欧米豪では11市場のうち9市場が前年割れ

JNTOは、愛知県で開かれたアジア競技大会で選手や関係者の訪日があったとしている。一方、中東情勢による航空券価格の上昇や航空便の減便、台風による欠航などもあり、多くの市場が前年同月を下回ったという。

増えた市場では、韓国が842,300人(25.6%増)、台湾が595,600人(13.0%増)で、いずれも9月として過去最高だった。増加人数は韓国の約17.2万人が最も多く、台湾の約6.9万人が続いた。シンガポールは43,000人(6.2%増)だった。

豪州、北米、欧州、北欧地域の11市場では、9市場が前年を下回った。米国は217,500人(3.2%減)、豪州は90,700人(6.1%減)、ドイツは46,100人(12.7%減)、カナダは49,300人(11.4%減)などだった。メキシコ(13.0%増)とロシア(11.9%増)は9月として過去最高だった。11市場の合計は627,719人から597,000人に減った(JNTOの公表値から算出)。JNTOは前年割れの9市場すべてについて、中東情勢による航空券価格の上昇を要因の一つに挙げている。

東南アジアでは、フィリピン(17.1%減)、マレーシア(19.5%減)、タイ(12.6%減)、ベトナム(9.2%減)が前年割れとなった。インドネシア(0.2%減)は、JNTOが前年同月並みとしている。香港は145,000人で3.0%減だった。

韓国・台湾が伸び、中国は大幅減
訪日客数の多い15市場の前年同月比(2026年9月)
訪日客数の多い15市場の前年同月比(2026年9月) 中東地域27.0%増、韓国25.6%増、台湾13.0%増などが前年同月を上回った一方、米国3.2%減、豪州6.1%減、ドイツ12.7%減、タイ12.6%減、マレーシア19.5%減、中国44.5%減は前年同月を下回った。 中東地域 +27.0% 韓国 +25.6% 台湾 +13.0% シンガポール +6.2% インドネシア -0.2% 香港 -3.0% 米国 -3.2% 英国 -4.1% 豪州 -6.1% ベトナム -9.2% カナダ -11.4% タイ -12.6% ドイツ -12.7% フィリピン -17.1% 中国 -44.5% -40% -20% 0% +20%
出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年9月推計値)」をもとに編集部作成
この図表のデータを見る(公表23市場すべて)
市場前年同月比
中東地域+27.0%
韓国+25.6%
台湾+13.0%
メキシコ+13.0%
ロシア+11.9%
インド+8.7%
シンガポール+6.2%
インドネシア-0.2%
香港-3.0%
米国-3.2%
スペイン-3.6%
英国-4.1%
北欧地域-4.5%
豪州-6.1%
フランス-8.0%
ベトナム-9.2%
イタリア-9.7%
カナダ-11.4%
タイ-12.6%
ドイツ-12.7%
フィリピン-17.1%
マレーシア-19.5%
中国-44.5%

9月は、中国の減少を中国以外の増加が半分強しか埋められなかった。前年を上回った市場も7市場にとどまった。

あわせて読む 8月は、中国の減少を中国以外の増加が埋めきれず、前年を9.6%下回った。

スーツケースを押して国際線ターミナルの通路を歩く多くの旅客 訪日8月310万人、中国の減少を埋めきれず前年比9.6%減
観光ビジネスの視点

9月は、中国以外の訪日客が約18.1万人増えた。韓国と台湾の2市場だけで約24.0万人増えており、中国・韓国・台湾を除く市場の合計は約5.9万人の減少だった。 8月は同じ範囲で約3.6万人の増加だった(JNTOの公表値から算出)。

前年同月比で増えた市場は、8月の15市場から9月は7市場に減った。中国の減少を中国以外が埋める動きは、韓国と台湾の伸びに大きく支えられている。全国の数字が自社の客層と同じとは限らないが、特定の市場の伸びに頼らない集客も並行して考えておきたい。

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