着地型観光とは、旅行者を受け入れる地域の側が、地元の観光資源をもとに旅行商品や体験プログラムをつくる旅の形だ。出発地の旅行会社が商品を組む「発地型」と対になる言葉として使われてきた。
2013年に地域限定旅行業ができてから、地域の事業者が旅行商品の売り手になる条件はゆるくなった。この区分の業者は2016年からの10年で約7.4倍に増え、国も体験コンテンツづくりや販路開拓を補助している。ただ、着地型観光を事業として続けるには、体験をつくるだけでなく、誰にどの単位で売り続けるかまで設計する必要がある。
本記事は、地域で体験や旅行商品を売ろうとする事業者に向けて、着地型観光の定義と旅行業法上の位置を押さえたうえで、稼ぎ方の構造を観光庁の資料と2つの地域の実績から分解する。体験商品のつくり方や旅行業登録の手続きそのものは扱わず、事業として成り立たせる条件に絞る。
この記事のポイント
- 着地型では地域の側が商品をつくる。売るのは地域自身の場合も、旅行会社や予約サイトを通す場合もある。
- 2013年創設の地域限定旅行業は基準資産100万円から登録でき、業者数は2016年の118から2026年の870に増えた。
- 旅行業は手数料が収入の中心で利幅が薄い。2021年の調査では、旅行業を営むDMOの45%が財源にできていなかった。
- 田辺は宿・交通・体験をワンストップで手配し、南信州は教育旅行の受け入れを中心にしてきた。売り方で要る登録も変わる。
着地型観光とは 地域が商品をつくる旅
国の説明は観光庁の文書にある。観光庁は2012年12月、地域限定旅行業の創設を知らせる文書のなかで、着地型旅行を説明している。
着地型旅行とは「旅行者を受け入れる地域(着地)側が、地域の観光資源を基にした旅行商品や体験プログラムを旅行者に提供する旅行形態のこと」である。本記事では、この考え方にもとづく観光を着地型観光と呼ぶ。
対になるのが発地型だ。JTB総合研究所の観光用語集(2012年更新)によれば、旅行商品は旅行会社が企画・販売する発地型が大半で、大都市圏に住む旅行者のニーズを把握して作られてきた。同用語集は着地型商品を、旅行先で参加するオプショナルツアーのようなものとも説明している。
2つの違いは、商品を組むのが旅行会社か、行き先の地域の側かにある。ただし売る経路は1つではない。地域の事業者が自ら売ることもあれば、地域でつくった商品を旅行会社や予約サイトが売ることもある。
地域が自ら売る場合は、企画だけでなく、集客・手配・代金の受け取りまで自分で担う。どこまでを自分で持つかが、後半で扱う稼ぎ方と、必要な旅行業の登録を左右する。
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観光体験「コト消費」の全体像 訪日4,236億円が映す「使い道」の変化
訪日消費に占める娯楽等サービス費は4.5%
国が体験コンテンツづくりを後押しする背景には、訪日客の消費の中身がある。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、2025年の訪日外国人旅行消費額は9兆4,549億円だった。このうち、現地での体験や娯楽への支出を含む娯楽等サービス費は4,236億円で、構成比は4.5%だった。
娯楽等サービス費は2024年の3,817億円から約11%増えた(編集部算出)。ただし消費額全体の伸び(16.4%増)には届かず、構成比は2024年の4.7%から下がった。着地型の体験だけを取り出した金額ではなく、着地型の市場規模を示す数字でもない。
観光庁自身は、この支出の低さを課題とみている。体験コンテンツづくりを補助する「観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化促進事業」の概要資料は、「訪日外国人旅行者は、諸外国滞在時と比べて娯楽サービス費支出が低く、旅行者の観光需要への対応が不十分となっている」と書く。この事業は観光コンテンツの造成に加え、情報発信や販路開拓も支援する。補助の対象は、地方公共団体・DMO・民間事業者などだ。
政府が2026年3月27日に閣議決定した観光立国推進基本計画(計画期間は2026〜2030年度)も、「コト消費」につながる体験型観光コンテンツの造成を掲げた。あわせて、旅行商品の流通環境の整備への総合的な支援も打ち出している。先の事業概要も、「継続的な販売につながるよう」デジタル上での情報発信を促すと書いている。
補助が終わった後に、誰が予約を受け、手配を続けるか。そこは事業者が決めるしかない。
売り手の門を広げた地域限定旅行業
地域の事業者が旅行商品を売れるようにする制度は、2段階で広がった。1段目は2007年だ。
国土交通省の2007年4月の資料によれば、同年5月12日から第3種旅行業者も一定の条件のもとで募集型企画旅行を実施できるようになった。条件は、出発地・目的地・宿泊地・帰着地が、自社の営業所がある市町村と隣接する市町村などに収まることである。国土交通省は背景に、「地元の観光魅力を熟知した中小の観光関係者が主体となった創意工夫に満ちた旅行商品の創出を促す観点」を挙げている。
2段目が、2013年4月1日に施行された地域限定旅行業である。観光庁は、営業所のある市町村と隣接する市町村などの限られた区域でだけ、企画旅行や手配旅行を行える類型だと説明した。創設時の基準資産額は100万円だった。
現行の旅行業法施行規則は、この区域を「拠点区域」と呼ぶ。営業所のある市町村、隣接する市町村、観光庁長官が定める区域の3つだ。第3種は募集型企画旅行だけがこの区域に縛られる。地域限定は企画旅行に加えて、運送や宿泊の手配までこの区域の中に限られる。
お金の条件も軽い。同じ施行規則では、基準資産額は第1種3,000万円、第2種700万円、第3種300万円に対し、地域限定は100万円だ。営業保証金は年間取引額400万円未満の区分で、第3種の300万円に対して地域限定は15万円で済む。
地域限定旅行業は、基準資産額で第3種の3分の1、営業保証金で20分の1の負担から始められる。ただし取扱が増えるほど営業保証金は上がり、取引額5,000万円以上の区分では第3種と同じ額になる。これらは法令上の財産の条件で、開業に要る費用のすべてではない。登録後は、営業所の体制づくりや契約・精算、旅行者への対応といった実務も抱える。
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旅行業登録とは 第1種・第2種・第3種・地域限定の違い
増えた業者、見えない売上
その後、売り手の数は増えた。日本旅行業協会(JATA)が観光庁の資料から作成した集計と、観光庁の一覧表によれば、地域限定旅行業者は2016年の118から毎年増えた。2026年4月1日現在で870になり、10年で約7.4倍(編集部算出)である。
同じ期間に第1種は708から599へ、第3種は5,668から5,081へ減った。2024年には地域限定の687が、第1種の609を初めて上回った。業務の範囲が違う区分同士の比較だが、地域限定という区分が定着したことは読み取れる。
この図表のデータを見る
| 年 | 地域限定旅行業者数 |
|---|---|
| 2016年 | 118 |
| 2017年 | 144 |
| 2018年 | 200 |
| 2019年 | 267 |
| 2020年 | 369 |
| 2021年 | 453 |
| 2022年 | 534 |
| 2023年 | 623 |
| 2024年 | 687 |
| 2025年 | 784 |
| 2026年 | 870 |
各年4月1日現在(2018年・2019年は5月1日現在)。2016〜2024年は日本旅行業協会が観光庁の資料から作成した「旅行業者数の推移」、2025年は日本交通公社『旅行年報2025』、2026年は観光庁「各都道府県の旅行業者・旅行業者代理業者・旅行サービス手配業者数一覧表(令和8年4月1日現在)」による。同じ系列の第1種旅行業者数は2016年708・2024年609・2026年599、第3種は2016年5,668・2026年5,081。2016年から2026年の伸び(約7.4倍)は編集部算出。
同じ観光庁の一覧表で2026年4月1日現在の地域限定旅行業者を主たる営業所の所在地でみると、北海道が60と最も多い。長野54、京都49、東京45、沖縄35と続く。
ただし、登録の数から言えるのは売り手の入口が広がったことまでだ。着地型旅行商品の市場規模や取扱額を示す全国統計は、確認した範囲では見当たらない。地域限定旅行業者の売上や利益の統計もない。業者が増えたことは、事業として伸びたことの証拠にはならない。
担い手には観光地域づくり法人(DMO)もある。観光庁の登録制度のガイドラインは、着地型旅行商品の造成・販売について、担う事業者がいない場合に「観光地域づくり法人が主体となって実施することも考えられる」とする。地域の旅行会社などには、DMOと連携して造成・販売を担うことを期待している。
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地方創生・DMOとは 観光で地域が稼ぐ仕組みの全体像
在庫リスクは抑えられるが利幅は薄い
旅行業として着地型観光を営む利点は何か。観光庁の「観光地域づくり法人(DMO)における自主財源開発手法ガイドブック」は、旅行業の特性として「事業内容によっては在庫仕入リスクを負わずに事業を行うことも出来る」点を挙げる。宿や体験の枠を先に買い取らず、売れた分を手配する形をとれる場合がある。
地元の側にも利点がある。先に見たとおり、2007年の制度改正の狙いは、地元の観光の魅力を知る中小の事業者が自ら商品をつくることだった。発地型では出発地の旅行会社が決めていた商品の中身を、地域の側で決められる。
一方で、同じガイドブックは旅行業の収益性を厳しく書く。「旅行業は一般的に手数料が収入となる点で収益性の高い業種ではありません」。価格競争で販売価格や手数料が下がり、マージンの確保が難しくなっているとも指摘する。季節性や自然災害、感染症の流行で需要が揺れやすいことも、留意点に挙げている。
DMOの実態も数字に出ている。観光庁はコロナ禍のさなかの2021年に、DMOの財源に関するアンケートを行い、184法人が回答した。旅行業について、実施し「自主財源の確保手段になっている」は67法人、「実施するが自主財源の確保手段になっていない」は55法人、「実施していない」は60法人、未回答が2法人だった。
旅行業を実施している122法人のうち、45%は財源になっていないと答えた(編集部算出)。この設問は旅行業全体について聞いたもので、着地型商品に限った回答ではない。民間の地域限定旅行業者も含まない。DMOが旅行業を行う目的は財源づくりだけとは限らず、「財源になっていない」は赤字という意味でもない。
それでも、旅行業を行えばそのままDMO自身の財源になるとは限らないことは読み取れる。同じガイドブックは、自主財源の例に「着地型旅行商品の造成・販売等」を挙げている。
体験を単品で売るときの壁
手数料で稼ぐ旅行業の外側で、体験やガイドを単品で売る場合はどうか。
京都大学経営管理大学院のワーキングペーパー(2022年)は、滋賀県近江八幡市の観光ボランティアガイド協会のガイドツアーを分析している。料金は20人までの1グループで1,000円。2019年は1,402回・2万2,407人が参加した。
年間の売上は約140万円で、参加者1人あたりでは約62円になる(協会などの提供データをもとに論文が算出)。ボランティア組織の料金であり、事業として売る体験商品の価格水準を示す数字ではない。ボランティアで続けてきた地域の案内を、そのまま収益事業にする難しさを示す例として読むのが妥当だ。
同論文は、有料の着地型ツアーを収益事業にするうえでの課題として3つを挙げる。催行する人材とガイドの質の確保、開発・供給・販売のコストを下げること、地域と旅行会社をつなぐ場としてのDMOの役割だ。
売り方にも壁がある。観光庁の検討会がまとめた観光DXの最終取りまとめ(2023年3月)は、アクティビティ事業者について、オンラインで予約を受けられるようにしても取り組みが進んでいないと指摘している。
理由に挙げるのは、「催行人数のキャパシティや準備の都合から受付期間が短いこと」「予約者に合う備品の確認作業等のために即座に予約が完結しないこと」「天候や時期に左右され実施日が少ないこと」などだ。単品のアクティビティは、予約を受けられる期間や即時の予約確定といった販売上の制約を抱えやすい。
田辺は旅の手配をワンストップで受ける
ここからは、販売の仕組みが異なり、公開資料で事業規模を確かめられる2法人を取り上げる。観光庁が掲載する各法人の「観光地域づくり法人形成・確立計画」によるもので、数字はいずれも法人自身が提出した計画の値だ。着地型全体の平均でも典型でもない。
和歌山県の一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューローは2006年に発足した(一般社団法人化は2010年5月)。同じ2010年に第2種旅行業を取得し、旅行予約システムを使った着地型旅行業を始めた。地域限定旅行業ができる3年前のことだ。2017年には訪日客向けの窓口「熊野トラベル」を設けている。職員は26人だ。
計画は自らの仕組みを、旅の予約(宿、交通、体験、お弁当等)を「ワンストップでの手配及び事前決済が可能」と書く。英語での予約にも対応し、宿泊、交通、荷物の搬送、弁当、現地のガイド団体などと連携している。1つのパッケージ商品にまとめるというより、複数の旅行サービスを1つの窓口で予約・手配できる形だ。
旅行業売上高は2022年度2.3億円、2023年度8.8億円、2024年度11.3億円と伸びた。計画は、売上に占める海外の比率が2023年度に約8割まで回復したと説明している。ワンストップ窓口での予約は、2024年度に3万1,182件だった。
2024年度の決算では、旅行業売上高11.3億円に対し、収益事業に係る「仕入高等」が8.8億円だった。「仕入高等」の範囲は計画に定義がない。旅行業売上高から仕入高等を引いた単純差額は約2.5億円で、売上高の約2割にあたる(編集部算出)。粗利や利益を示す数字ではなく、同じ年度の一般管理費は2.2億円だった。
計画は「人件費を含めると、売上げの9割以上が地元に還元」されると説明している。ただし、この売上高は宿や交通を含む旅行業全体のもので、体験商品だけの売上ではない。伸びは訪日需要の回復と重なっており、何が売上の伸びに効いたかは資料から分けられない。
南信州は教育旅行の受け入れから始まった
長野県の株式会社南信州観光公社は、2001年1月に設立された。計画によれば、飯田市が1995年から行っていた体験教育旅行の事業が成功したことを受けての設立だった。
南信州の出発点は、飯田市が育ててきた教育旅行の受け入れだった。設立後は体験教育旅行の受け入れを中心に、新しい体験プログラムや、一般の旅行客向けの着地型旅行商品を開発してきた。社員は12人である。
2024年度の決算では、会社全体で収益事業の収入が1.57億円、委託事業の収入が0.63億円だった。支出は事業費1.36億円、一般管理費等0.80億円である。収入の約3割は委託事業で、収益事業だけの採算は計画からは分からない。
主なターゲットには、学校・学習塾の教育旅行や海外の教育旅行団体を挙げる。自然・農業・伝統文化の体験に関心の高い国内客や訪日客も対象だ。
田辺と南信州は、同じ着地型でも売り方の組み立てが違う。どちらが正しいという話ではなく、誰に何を売るかの選択の違いである。
| 田辺 | 南信州 | |
|---|---|---|
| 2006年発足(2010年に一般社団法人化) | 成り立ち | 2001年設立の株式会社 |
| 2010年に第2種旅行業を取得し、予約システムで着地型旅行業を開始 | 起点 | 飯田市の体験教育旅行の事業が成功したことを受けて設立 |
| 宿・交通・体験・弁当などをワンストップで手配し、事前決済まで受ける | 売り方 | 体験教育旅行の受け入れを中心に、体験プログラムや一般客向け商品も開発 |
| 海外の比率が約8割(2023年度) | 主な客 | 学校・学習塾の教育旅行、海外の教育旅行団体など |
| 旅行業売上高11.3億円 | 規模 | 収益事業の収入1.57億円(会社全体) |
| 26人 | 職員・社員 | 12人 |
事業化は売り方から逆算する
事業にするなら、旅行業の登録区分より先に売り方を決めたい。誰に売るのか。体験だけを売るのか、宿や交通まで手配するのか。どの区域で売るのか。どの販路を使うのか。この順に決めると、要る登録が見えてくる。
体験やガイドだけを売るなら、登録は原則要らない。観光庁の旅行業法施行要領は、運送や宿泊以外のサービス(プレイガイドやガイドなど)だけを手配し、または提供する場合は旅行業に当たらないとしている。宿泊事業者が自ら宿を提供し、ゴルフや果樹園との提携企画を付けて売る場合も同じだ。
他社の運送や宿泊を手配して売るなら、旅行業の登録が要る。何を含め、誰の名義で、どう代金を受け取るかで判断が変わるため、商品を設計する段階で確かめておきたい。旅行業法以外の許認可も別にある。国土交通省の2007年の資料は、自社のバスで運ぶ場合などは道路運送法の許可が要る場合があると注記している。
| 登録なし | 地域限定 旅行業 |
第3種 旅行業 |
第2種 旅行業 |
|
|---|---|---|---|---|
| 売れるもの | 運送・宿泊以外の サービスだけ (体験・ガイドなど) | 企画旅行と 運送・宿泊の手配 | 企画旅行と 運送・宿泊の手配 | 企画旅行と 運送・宿泊の手配 |
| 区域の 縛り | 旅行業法の 対象外 | 企画旅行も手配も 拠点区域の中だけ | 募集型企画旅行だけ 拠点区域の中 | 拠点区域の 縛りなし |
| 基準 資産額 | 不要 | 100万円 | 300万円 | 700万円 |
| 営業 保証金 | 不要 | 15万円 | 300万円 | 1,100万円 |
売る区域が営業所の周辺で完結するなら、地域限定旅行業が選択肢になる。観光庁の旅行業法の概要によれば、旅行業協会に加入する場合は、営業保証金の5分の1にあたる弁済業務保証金分担金を納める。地域限定で年間取引額400万円未満なら3万円だ。
区域の外まで扱うなら話が変わる。施行要領は、地域限定旅行業者が隣接市町村などの区域を超えて旅行サービス手配業務を行う場合、旅行サービス手配業の登録も受ける必要があるとしている。最初から広い区域で売るなら、田辺のように上位の区分を取る選択もある。
販路は、自社のサイトや窓口で直接売るか、予約サイトや旅行会社を通すかに分かれる。田辺が英語での予約と事前決済を自前で受けているのは前者の例だ。通す先によって、販売手数料や予約の締め切り、精算の方法が変わる。
あわせて読む 体験の予約でオンライン予約サイトがどれだけ使われているかは、別の記事で数字とともに扱っている。
観光庁が掲載を促して3年 体験事業者はなぜOTAに載らないのか
売り出す前に試す方法として、モニターツアーがある。宿泊や交通を組み込むなら、試しの段階でも旅行業法上の扱いを確かめておく必要がある。
あわせて読む 商品を売り出す前に確かめるモニターツアーの設計と、旅行業法との関係は、別のガイドで扱っている。
モニターツアーとは 目的・進め方・補助金の基礎
地域限定旅行業者は10年で約7.4倍になった。だが登録の数から事業の大きさは見えず、2021年の調査では旅行業を営むDMOの45%がそれを自主財源にできていなかった。
本記事で見た田辺は、地域限定旅行業ができる前の2010年に第2種を取り、宿・交通・体験をワンストップで手配する形で旅行業売上高を11億円超にしている。南信州は教育旅行の受け入れを中心にしてきた。
着地型の事業では、体験だけを売るのか、宿や交通まで手配するのか、どの区域で売るのかを先に決め、そこから旅行業の登録区分を選ぶべきだ。登録を取ってから何を売るかを考えると、区分が事業の広さを縛る。売り方が先に決まっていれば、地域限定で足りるのか、田辺のように上位の区分が要るのかが見えてくる。
よくある質問
出典
- 観光庁観光産業課「旅行業法施行規則の一部改正について」(大阪府掲載)
- e-Gov法令検索「旅行業法施行規則」
- 観光庁「各都道府県の旅行業者・旅行業者代理業者・旅行サービス手配業者数一覧表(令和8年4月1日現在)」
- 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年暦年(確報)」
- 観光庁「観光地域づくり法人(DMO)における自主財源開発手法ガイドブック」
- 田辺市熊野ツーリズムビューロー「観光地域づくり法人形成・確立計画」
- 南信州観光公社「観光地域づくり法人形成・確立計画」
- 日本旅行業協会「旅行業者数の推移」
- 宮村利典・前川佳一「着地型ツアーは新たな収益事業となりうるか〜滋賀県近江八幡市を事例として」


